毛抜きによるムダ毛処理|メリット・デメリットと正しい使い方

ここでは毛抜きによるムダ毛処理のメリット・デメリットや、正しい処理方法について詳しく説明します。

毛抜きによるムダ毛処理のメリット・デメリット

毛抜きによるムダ毛処理は、手軽に低コストででき、鼻の穴や眉の下など光脱毛や医療レーザー脱毛ができない部分の処理もできるのがメリットです。しかし、時間がかかり過ぎてしまうほか、正しく処理を行わないと肌トラブルを起こす可能性もあります。

ではメリット・デメリットについて、より具体的に説明していきます。

毛抜きによるムダ毛処理のメリット

低コストで手軽に処理できる

最大のメリットは低コストで手軽にできることです。手元に毛抜きさえあれば、思い立った時にいつでも処理ができます。また、毛抜きは100円ショップなどでも購入できますので、初期投資も低く抑えられます。

ちなみに、一口に「毛抜き」といっても多種多様で価格もさまざまです。毛抜きを選ぶ時に気をつけたいことについては「毛抜きの選び方」で詳しく説明します。

鼻の穴や眉の下など、光脱毛や医療レーザー脱毛ができない部分も安全に処理できる

光脱毛や医療レーザー脱毛では、頭髪・粘膜面部位・眼球・鼻の処理をすることができません。これらの部分に照射すると、強い炎症を起こしてしまったり、火傷してしまったりする恐れがあるからです。眉の下や鼻の穴などは、毛抜きや電気シェーバーでの処理が最適と言えるでしょう。

また、この部分の処理に関しては、眉用や鼻毛用のはさみを使うのもおすすめです。

カミソリよりも仕上がりが美しく、効果の持続時間が長い

カミソリで処理すると、皮膚の奥に毛が残り、黒い斑点のように浮き出てしまう場合があります。しかし毛抜き処理の場合、毛根からしっかり抜いてしまうため、より美しく仕上げることができます。

また、毛根から抜いているので、次の毛が生えてくるまでに時間がかかります。カミソリや電気シェーバーに比べ処理の頻度を低く抑えることができ、多くの人が1週間に1度を目安に処理しています。

毛抜きによるムダ毛処理のデメリット

皮膚への負担が大きく、埋没毛になりやすい

毛抜きでの処理は、皮膚の奥から生えている毛を無理抜き取るので、皮膚に大きな負担をかけてしまいます。ですから処理後の皮膚は、ムダ毛が抜けたことで空いた穴を埋めようと修復作業に入ります。

怪我をして出血した時、かさぶたができるのと同じように、傷を負った皮膚を再生させるため表面に薄い膜を作り毛穴を塞いでしまうのです。毛穴の奥で生まれた新しい毛は、この薄い膜のせいで表皮の上に出てくることができず、皮膚の中で育ち続け、埋没毛となってしまいます。

埋没毛は見た目に美しくないだけではありません。正しい対処を行わないと、炎症を引き起こし毛嚢炎(もうのうえん)になってしまったり、肌の中に黒い色素が残り色素沈着してしまったりとさまざまなトラブルの原因となります。

「埋没毛」「毛嚢炎」「色素沈着」についての詳細はそれぞれの記事を参照してください。

処理に時間がかかる

数え切れないほど生えている毛を1本1本抜いていくので、当然のことながら時間がかかります。片ワキを処理するのにかかる時間は約1時間と言われているので、両ワキだと2時間は必要です。1週間に1度の頻度だとしても、かなりの負担になってしまいます。

また、長時間同じ体勢で処理を続けると身体が痛くなってしまうこともあります。例えば、右ワキの処理をする時には、右腕を高く上げ、首を右に捻じり、右ワキを見ながら進めます。こんな無理な体勢で長時間過ごさなければならないのですから、腕や首に相当な負担がかかっていると言えるでしょう。

毛を抜く時に痛みを伴う

皮膚の奥から毛を引き抜くので、やはり痛みを伴います。特に鼻の穴やVIOラインは他の部分に比べ、デリケートで強く痛みを感じます。

ただ、蒸しタオルで毛穴を広げた後、毛の流れに逆らわないように毛の根元を掴んで、素早く引き抜くことで、ある程度痛みを抑えることも可能です。
詳細は「正しい処理方法」を参照してください。

このように毛抜きによる処理は、低コストで手軽にできるという反面、皮膚への負担が大きく、正しい処理を行わないと肌の状態が悪くなってしまう可能性もあります。それでは、一体どのように処理を進めればよいのか、次の「正しい処理方法」で説明します。

毛抜きでの正しい処理方法

それでは、毛抜きでの正しいムダ毛処理の手順を見ていきましょう。

準備

毛を伸ばしておく

毛抜きを使う場合、毛にある程度の長さが必要ですので、あらかじめ毛を伸ばしておかなければなりません。短すぎると掴みにくく、また長すぎても途中で毛が切れてしまうので、2~3ミリ程度の長さが最適です。

肌を清潔にしておく

肌が清潔でない状態で処理を行うと、処理後の毛穴にばい菌が入ってしまい、毛嚢炎を引き起こす可能性があります。処理をする前には、必ず肌を清潔にしましょう。

肌を温めて、毛穴を広げる

肌を温めて、毛穴を広げることで、毛を引き抜く時のダメージを軽減することができます。また、これによって引き抜く時の痛みも和らげることができます。

肌を清潔にするためにも、温めるためにも、処理の前に入浴するのがおすすめです。入浴する時間が取れない場合は、処理する部分を蒸しタオルで温めながら行うのがよいでしょう。水で湿らせたタオルを絞り、電子レンジで30秒ほど加熱すると簡単に蒸しタオルが作れます。

入浴後の処理であっても、処理をしているうちに徐々に肌が冷えてしまうことがありますので、蒸しタオルを用意しておくとより安心です。

抜き方

皮膚を広げながら、毛の流れに沿って抜く

毛抜きを持っていない方の手で皮膚を押し広げながら、毛の根元を掴んで引き抜きます。途中で毛が切れてしまわないように、一気に引き抜いてください。毛と一緒に皮膚が持ち上げられないよう、しっかりと皮膚を押さえましょう。

引き抜く時は毛の流れに逆らわないようにしてください。流れに逆らうと、途中で切れてしまったり、毛根が皮膚の中に残ってしまったりすることがあります。

また、処理中に出血してしまった場合は、すぐに処理を中止し止血してください。
出血の対処についての詳細は、「出血」を参照してください。

処理後のアフターケア

清潔に保つ

処理後は肌を清潔に保つことが一番大切です。汗を含んだ服を着たり、汗をかくような運動をしたりするのは控えてください。また、処理後の入浴もばい菌に感染する可能性が高くなるので避けてください。同様の理由で、入浴中の毛抜き処理も厳禁です。

毛穴を冷やして引き締める

正しい処理をしても、皮膚や毛穴にダメージがないわけではありません。毛穴周辺が赤くなり、軽い炎症状態になることもあります。開いた毛穴を引き締めるためにも、冷やしたタオルなどでクールダウンさせてください。

いつも以上に保湿する

こうしたケアを行っても、皮膚はすぐに回復するわけではありません。処理後、2~3日は普段よりしっかり保湿してください。肌が乾燥するとターンオーバー(皮膚細胞が生まれ変わること)が乱れ、肌トラブルが起こりやすくなってしまいます。

保湿には、普段使用している化粧水のほか、ワセリン、ボディクリーム、皮膚用抗菌軟膏などを使うとよいでしょう。

毛抜きによる処理が適している部分、適していない部分

毛抜き処理にはデメリットも多いですが、先に述べた眉の下や鼻の穴など、この処理が適していると言える部分もあります。

毛抜きによる処理が適している部分

眉の下や眉毛

眉の下や眉毛はレーザー脱毛や光脱毛ができないため、毛抜きや電気シェーバー、眉用はさみなどでの処理になります。電気シェーバーや眉用はさみでは、毛根が残ってしまうため、毛抜きの方がより美しく処理できます。ただし、顔の皮膚は他の部位よりも柔らかいため、必ず正しい手順で、より慎重に行ってください。

手足の指

手足の指はカーブしているので、カミソリや電気シェーバーでは処理しにくい部分です。また、この部分は他の部分に比べ、毛が細いので毛抜き処理でもダメージを小さく抑えることができます。

毛抜きによる処理が適していない部分

VIOライン

デリケートゾーンであるVIOラインは、肌も弱く、ばい菌が入ってしまった場合、他の部分に比べ炎症がひどくなる可能性が高いです。また、毛が太く、正しい方法で処理しても大きな痛みを伴ってしまいます。

また一度、処理した後、2~3ミリ伸びるまで処理ができない毛抜き処理では、その間チクチクと不愉快な思いをすることになります。

足や手など範囲が広い部分

時間がかかってしまう毛抜き処理は、範囲の広い部分に適しません。莫大な時間をかかけた末に、途中で嫌になってしまいカミソリで処理することに…。なんてことになるのであれば、最初から毛抜きを使わない方がよいでしょう。

毛抜きで処理した直後に、脱毛サロンやクリニックでの脱毛は可能?

今は毛抜きで処理しているけど、いずれは脱毛サロンやクリニックで脱毛したい、という人もいるでしょう。毛抜きで処理をしている人が脱毛サロンやクリニックに行く場合、次のことに注意しなければなりません。

毛抜き処理をした直後には光脱毛や医療レーザー脱毛ができない

結論から言いますと、毛抜き処理をした直後にサロンでの光脱毛や医療機関での医療レーザー脱毛を行うことはできません。サロンでの光脱毛も、医療機関での医療レーザー脱毛も、大まかな仕組みは同じです。ともに、皮膚の表面に特殊な光を照射し、毛根にダメージを与えて毛を生えにくくしています。

つまり毛根ごと引き抜いてしまう毛抜き処理の後では、光が反応しなくなってしまい、効果を発揮することができないのです。

毛抜き処理を行った後、これらの施術を行いたくなった場合は1カ月ほど開け、ある程度毛根が育つのを待ちましょう。

光脱毛や医療レーザー脱毛に通っている合間の毛抜き処理もNG

上記の理由から、光脱毛や医療レーザー脱毛に通っている合間に毛抜き処理を行うのも控えるべきです。この間にムダ毛が気になった場合には、毛抜きではなくカミソリや電気シェーバーで処理する方が良いでしょう。

例外として毛抜きを使って良い場合

光脱毛や医療レーザー脱毛をすると、1週間から10日ほどで毛が自然に抜け落ちてしまいます。入浴中に、身体を軽くこするだけで抜けることも多いです。しかし、本来抜け落ちるはずの毛が、毛穴に残ってしまっている場合もあります。

これらの毛は、毛抜きで引っ張ると何の抵抗もなくスッと抜けてしまいます。こういった毛の処理には毛抜きを使っても問題ありません。

ただ、わざわざ毛抜きで抜かなくても、数日後には自然と抜け落ちてしまう毛なので、よほど気にならないかぎりは、行わない方がよいでしょう。

使いやすい毛抜きの選び方

毛抜きにもさまざまな種類があり、価格も幅広いです。種類を把握し、自分が使いやすいタイプの毛抜きを購入してください。

持ち手の種類

持ち手部分は大きく2種類に分けることができます。

ピンセットタイプ

毛抜きと言えば、まずこの形を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?本体はV字またはU字型で、指で中央部分を押して先端を閉じ、毛を掴みます。100円ショップやコンビニなどでも気軽に購入できますが、中には1本1万円以上するような高級なものもあります。

はさみタイプ

持ち手の部分がはさみ型になっているものです。はさみを使うのと同じ感覚で毛を抜くことができます。指を入れる穴があるので、こちらの方が安定感があり使いやすいと感じる人もいます。ドラッグストアなどで購入できますが、ピンセットタイプに比べると取り扱う店舗は少ないです。

毛を掴む部分の違い

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先平タイプ

先端部が平らになった一番スタンダードな形の毛抜きです。幅が広いので、多少狙いがずれてしまっても毛を掴むことができます。ただし幅が広いので、何本も毛を掴んでしまうこともあり、それらを同時に引き抜くと、1本1本の毛の流れに沿って引き抜くことができなくなります。

先斜めタイプ

先端部が斜めになっているタイプです。尖った方の角を使うと、狙った毛が掴みやすいです。また、毛抜き自体を斜めにして使用することで、抜く部分が見やすくなるというメリットもあります。

先細タイプ

先端が細くピンセットのようになったものです。先端が細いため、他の毛を挟んでしまうことはありません。ただ、その細さゆえ、狙った毛が掴みにくいという面もあります。眉の下など、毛が密集していないところを処理するのに向いています。

先丸タイプ

一見、毛が掴みにくそうな先丸タイプですが、この丸みがどんな角度でも肌にフィットし、しっかりと毛を掴んでくれます。また、肌当たりも優しいので、肌の柔らかい部分を処理する時におすすめです。

先端の合わない毛抜きは要注意

今、毛抜きをお持ちの方は、先端を閉じた状態で見てみてください。隙間が開いていたり、先端がきっちり合っていなかったりするものは、とても使いにくいはずです。

これらの毛抜きを使うと、うまく力が伝わらず強く引っ張ってしまったり、途中で毛が切れてしまったりして、トラブルの原因になってしまいます。トラブルを避けるためにも、先端が合った、自分にとって使いやすい毛抜きを使ってください。

安い毛抜きはよくないの?

一概に安い毛抜きがよくないとは言えません。

ただ、安い毛抜きの中には買った時点で先端がずれてしまっているものや、先端がきっちり合わないものがあるのも事実です。また耐久性が低く、少し使用しただけで状態が悪くなってしまうものも多いです。安い毛抜きを何度も買い直すくらいなら、初めから少し価格の高い毛抜きを購入する方がよいでしょう。

また少し価格の高い毛抜きであれば、パッケージや販売サイトなどに先端を閉じた状態の写真も掲載されているので、そういった写真を参考にしながら選ぶのもおすすめです。

毛抜きの保管方法と使用前後の毛抜きの手入れ

正しい処理方法の項目で、処理を行う前には、肌を清潔にすることが大切だとお伝えしました。しかし、せっかく肌を清潔にしても処理に使う毛抜きが清潔でなければ、そこからばい菌が入ってしまうかもしれません。ですから、毛抜きは必ず清潔な場所で保管してください。

また、使用前や使用後には抗菌効果のあるウエットティッシュで拭き取ったり、熱湯につけて消毒したりするとより安心して使用できます。もちろん使用前後に消毒をしたとしても、化粧ポーチやコスメボックスでの保管は避け、清潔なケースで保管するようにしてください。

 

以上、毛抜きによるムダ毛処理のメリット・デメリットや正しい処理方法についての解説でした。

手軽に低コストで行える上、仕上がりが美しいので毛抜きによる処理を選ぶ人も多いでしょう。ただ、正しく処理を行わないと肌トラブルを招いてしまうなど、デメリットが多いのも事実です。

正しい処理方法をしっかりと確認し、皮膚への負担を軽減しながら処理するように心がけてください。使い方を誤らなければ、毛抜きも立派な脱毛ツールとして活躍してくれます。

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