脱色によるムダ毛処理|メリット・デメリットと正しい処理方法

脱色による処理とは、薬剤によってムダ毛の色を薄くし目立たなくさせることです。ムダ毛を除去するのではないというのが他の処理方法とは大きく異なります。
現在では、他の方法に比べ行う人が少ないですが、この処理ならではのメリットもありますので、正しい処理方法も合わせて説明します。

脱色によるムダ毛処理のメリット・デメリット

脱色によるムダ毛処理のメリットは、短時間で広範囲の処理ができることです。また、脱色に使用する薬剤は、ドラッグストアなどで気軽に手に入れることができ、価格も750~1500円くらいと比較的安価です。

一方、効果が期待できるのは細くて薄いムダ毛のみで、毛を除去するわけではないので、処理した後も手触りには変化がなく、やはり気になってしまうという声もあります。

それでは、メリット・デメリットについてより具体的に見ていきましょう。

脱色によるムダ毛処理のメリット

短時間で広範囲の処理ができる

脱色処理は、脱色クリームと呼ばれる専用の薬剤を肌に塗り、数分放置した後、洗い流すだけです。短時間で広範囲の処理をすることができます。

また、ヘラを使ってうまくクリームを塗れば、背中など手の届きにくい部分のムダ毛も処理可能です。

気軽に比較的低コストでできる

処理を行う際に購入しなければならないのは脱色クリームのみで、750~1500円くらいで購入することができます。大型のドラッグストアであれば、数種類用意されていますし、大手通販サイトなどでも取り扱っています。

また、思ったような効果が得られず、失敗してしまった時も、カミソリや毛抜きなどで毛を除去してしまえばいいので、気軽に試すことができます。

処理の頻度を低く抑えられる

一度脱色した毛が元の色に戻ることはありません。ですから、処理した後は長期に渡って効果が持続します。ただ、新しい毛が生えてきたり、脱色した毛が伸びてきたりすると、それらが目立ってしまうので、再び処理する必要があります。

おおよそ2週間~1か月に1回の頻度で処理している人が多いです。

脱色によるムダ毛処理のデメリット

効果が期待できるのは、細くて薄いムダ毛のみ

脱色処理が有効なのは、腕や足、背中などの細くて薄い毛のみです。脇毛やVIOラインに使用しても、大きな効果は期待できません。

また、腕や足、背中などでは問題のなかった場合でも、他の部分より敏感なデリケートゾーンに使用するとトラブルが起こってしまう可能性もありますので、これらの部分は他の方法で処理した方がよいでしょう。

ちなみに、脱色した毛に光が当たると反射してきらきら光ってしまいます。処理後、室内で確認した時よりも、晴れた日に外で見る方が目立っているように感じるかもしれません。

毛はなくならないので、手触りは変わらない

脱色処理は毛自体を除去するわけではないので、処理後も手触りに変化はありません。
また、遠目には目立たなくても、近くで見ると気になってしまうと感じる人も多いです。
ですから、もともとムダ毛の量の多い人にはあまりおすすめできません。

定期的に処理しないと違和感が出てしまう

たとえ1度脱色しても、新たに伸びてくる毛は脱色前と同じ色をしています。伸びた毛がある程度の長さになると、毛の根元の方は黒っぽく、先の方は薄い色、と2層に分かれ違和感が出てしまうので、定期的に処理しなければなりません。

肌の弱い人はクリームで肌荒れする可能性も

脱色クリームには、過酸化水素水をはじめ、多くの薬品が含まれています。もちろん、各メーカーは少しでも肌に優しいものを製造しようと日々研究を重ねていますし、販売前にはしっかりと安全性を確かめるテストを行っています。

だからと言って、すべての人にトラブルが起こらないわけではありません。使用する前には必ずパッチテストを行ってください。また、日頃から肌が弱いという自覚のある人は、敏感肌用のものを選ぶなど、特に注意してください。

パッチテストの手順については、次の正しい脱色処理の方法で詳しく説明します。

正しい脱色処理の方法

それでは、早速正しい脱色処理の方法の説明をします。

処理を行う前に確認しておきたいこと

まずは自分の体調を確認してください。肌にトラブルが起きている時や、体調が悪い時、疲れている時、生理前や生理中は肌が敏感になっています。脱色処理は控えてください。

基本的な処理の進め方

1.パッチテストを行う

用意した脱色クリームが自分の肌に合うか確認しましょう。

肌が丈夫だと思っている人も、その商品が自分の肌に合うかどうかは実際に試してみないと分かりません。パッチテストは必ず行ってください。

パッチテストの方法
  1. 少量のテストクリームを用意する。
  2. 二の腕や太ももの内側など、肌の柔らかい部分に少量(10円玉程度の大きさ)塗る。
  3. 脱色する際と同じ時間(※必ず説明書の指示に従うこと)放置し、使用中に腫れや赤み、かゆみ、強い刺激などの異常が出ていないかを確認する。
  4. 水またはぬるま湯でしっかりと洗い流し、再度、腫れ、赤み、かゆみなどがないか確認する。

テスト中に異常を感じた場合は、すぐにテストを中止し、しっかりと洗い流してください。症状がひどい場合には、速やかに医師に相談しましょう。

また、肌の弱い人はパッチテストを行った後、すぐに処理を始めず、さらに2日間(48時間)様子を見てください。2日経っても異常が出ないかを確認した上で、使用するようにしましょう。

2.脱色する部分をせっけんなどで洗い、タオルでしっかりと水気を取る

肌に油分が残っていると、脱色クリームがうまく反応せず、効果が弱くなってしまうことがあります。脱色クリームを塗った後にもまた洗い流さなくてはならないので、少し面倒に感じてしまうもしれませんが、時間に余裕がある時には事前にせっけん類で洗うことをおすすめします。

また、洗った後は、タオルでしっかり水分を拭き取ってください。水分が残った状態で脱色クリームをつけると、水分でクリームが薄まってしまうからです。

3.脱色クリームの準備をする

現在発売されている脱色クリームの多くが、2つのクリームを混ぜて使用するタイプです。混ぜたまま長時間放置すると、効果が薄くなってしまいますので、必ず使用する直前に混ぜるようにしてください。パッチテストを行う時に、全量混ぜてしまわないよう気をつけましょう。ムラがなくなるまで、しっかりと混ぜてください。

また、あまりに室温が低いと脱色クリームの効果が低くなってしまう可能性があるので、クーラーの効きすぎた部屋や、暖房器具のない寒い部屋での脱色は避けた方がよいでしょう。

4.ヘラなどで脱色したい部分にクリームを塗る

クリームに付属しているヘラを使って、脱色したい部分にクリームを塗っていきましょう。薄く塗ってしまうと、うまくクリームが反応せず、黒い毛がポツポツと残ってしまうことがあります。しっかりと毛が隠れる厚さに塗るのがポイントです。

また、無用な部分に脱色クリームがつくのは避けたいので、手でクリームを塗るのはやめましょう。

5.説明書に指定された時間の1~2分前に一部のクリームを剥がして、色の抜け具合を確認する

元の毛の色や状態によって、脱色の進み具合は人それぞれです。一度、短めの時間で確認する方がよいでしょう。この時、納得する色になっていれば、それ以上時間をおかず、すぐに洗い流してください。

なお、指定された時間に再度確認し、思うように脱色できていなかったからといって自己判断で長時間放置するのは絶対にやめてください。

もう少し脱色したい場合は、3~4日開けてから再度脱色するようにしましょう。

6.水かぬるま湯で丁寧に洗い流す

最後にクリームをしっかりと洗い流してください。この時、熱いお湯を使うと毛穴が開いて、脱色クリームの成分が毛穴に入り込んでしまうことがあります。必ず水かぬるま湯で行ってください。

また、せっけん類やボディブラシを使用すると、肌に無用な刺激を与えてしまうので、使わないようにしましょう。

7.使用後2~3日は、いつもよりしっかり保湿をする

パッチテストを行い、正しい方法でクリームを使用しても、使用後の肌は使用前の肌よりダメージを受けています。また、クリームの成分により乾燥しやすくなることもありますので、処理後2~3日は念入りに保湿を行ってください。化粧水やボディクリーム、ワセリンなどを塗りこみ、肌にしっかりと水分を補いましょう。

入浴中に脱色してもいいの?

最後に洗い流さないといけないのなら、入浴中に脱色してしまいたい、と考える人もいるでしょう。しかし、入浴中に脱色クリームを使用すると、気づかぬうちに脱色したくない部分やデリケートな部分にクリームが飛んでしまって、トラブルを起こしてしまったり、汗でクリームが流れて思うように効果が出なかったりします。

入浴中に脱色クリームを使用するのはやめましょう。

脱色クリームの種類

脱色クリームには、髪用とボディ用があります。それぞれ成分が違いますので、ムダ毛処理をする時には、必ずボディ用のクリームを使用してください。

また、男性用と表記されているものもあります。一般に、男性用の方が効果が高いです。とはいえ、女性は男性より表皮が薄いので、男性用を使用するのはおすすめできません。

女性用クリームの中には、より肌にやさしい敏感肌用や、クリームの薬剤のにおいがマイルドなタイプなども発売されていますので、パッケージや商品サイトなどをよく読み、自分に合うものを選んでください。

また、ボディ用のクリームが余ったからと言って、眉の脱色に使うのは厳禁です。目の中にクリームが入ってしまうと、最悪の場合、失明することもあります。

説明書で指定されている以外の部分にクリームを使用するのは絶対にやめてください。

オキシドールでの脱色

消毒薬として市販されているオキシドールは、過酸化水素 2.5~3.0%を含む水溶液に安定性を加えたもので、過酸化水素水とも言われます。この過酸化水素水は、脱色クリームにも入っています。

脱色クリームは750~1500円、対してオキシドールは400円程度で手に入れることができるので、脱色クリームの代わりにオキシドールを使って、ムダ毛を脱色しようとする人もいるようです。

しかし、オキシドールは本来、傷を殺菌するためのものです。用途以外のことに使えば、肌に異常をきたす可能性があります。そして、脱色に特化したクリームの方が、より美しく仕上げることができます。

数百円の違いで危険な思いをするよりも、専用の脱色クリームを使って脱色することをおすすめします。

 

ムダ毛処理のメインであるワキには効果がないこともあり、脱色によるムダ毛処理を行う人は、他の処理を行う人に比べて少ないです。しかしヘラをうまく使い、クリームさえ塗ることができれば、自己処理の難しい背中のムダ毛も処理できます。また、思うような効果が得られなかった場合、毛を剃ってしまえばいいので気軽に挑戦してみてください。

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