カミソリによるムダ毛処理|メリット・デメリットと正しい使い方
ここでは、カミソリによるムダ毛処理のメリット・デメリットや、カミソリの正しい使い方、カミソリの種類についてについて説明します。
目次
カミソリによるムダ毛処理のメリット・デメリット
カミソリによるムダ毛処理は、低コストで、短時間に手軽に行えるというメリットがありますが、一方で、正しい方法で処理しなければ肌を傷つけしまうというデメリットもあります。
このような、カミソリでムダ毛処理をする場合のメリット・デメリットについてまとめました。
カミソリによるムダ毛処理のメリット
カミソリによるムダ毛処理のメリットには次のようなものがあります。
手軽に素早く処理できる
最大のメリットは、手軽さとスピードにあります。忙しい毎日を過ごす人にとって、できるだけムダ毛処理にかける手間と時間は節約したいものです。
カミソリを使えば「お風呂に入った時に、一緒にムダ毛処理もする」というように、それほど手間をかけず、気軽にムダ毛処理を行うことができます。
また、カミソリでの処理は、毛抜きで一本一本抜くのとは違って、一気にムダ毛を処理できるので、短時間で済ませられます。
低コストで処理ができる
カミソリのもう一つのメリットは、低コストであることです。
ムダ毛処理には、カミソリ以外に、電気シェーバー・脱毛器などを用いる方法や、脱毛サロンに通うといった方法もあります。家族が使っている電気シェーバーや脱毛器を共用できる場合を除き、どの方法もそれなりに費用が掛かってしまいます。
一方で、カミソリによる処理であれば、カミソリ・カミソリ用のジェル(またはクリーム)・保湿剤の3つがあれば良いので、モノにもよりますが1000~2000円程度で必要な道具を揃えることができます。
カミソリによるムダ毛処理のデメリット
カミソリによるムダ毛処理の短所には次のようなものがあります。
カミソリ負けをして肌が荒れる
カミソリでムダ毛処理を行っていると、つい根元まで深く剃りたい衝動にかられて、深剃りや逆剃りをしてしまう人がいます。このように深剃り・逆剃りをしてしまうと毛の部分だけでなく、肌の表面部にある角質層まで削りとってしまいます。
すると、肌がカミソリで傷ついて赤く腫れたり、乾燥しやすくなったりするなどのカミソリ負けによる肌トラブルに巻き込まれます。
すぐに毛が生えてくる気がする
カミソリによって、ムダ毛処理をすると、実際に毛の伸びる速度が速くなる場合と、見かけ上、毛が速く伸びていると感じる場合の2パターンがあります。
・実際に毛が速く伸びる場合
私たちの体は、強い刺激に対しては反応するようになっています。そのため、カミソリによって、同じ場所を短期間に何度も剃った場合、それが強い刺激として認識され、実際に髪の毛の成長が速くなることがあります。
・見かけ上、毛が速く伸びたと感じる場合
これは、カミソリで処理した場合と、毛抜きで処理した場合の、処理後の毛の伸びる速さを比較してしまうことにあります。
カミソリで処理する場合は、肌から露出した部分の毛のみを処理します。一方で、毛抜きの場合、肌の内部にある毛根部から毛を抜き取ります。当然、カミソリの方が、処理した毛の長さが短いので、同じ成長速度であっても、伸びるのが速いと感じてしまうのです。
処理後に毛が太くなる気がする
これも実際に毛が太くなっているわけではないのですが、カミソリで処理すると、見かけ上、毛が太くなったように感じられます。
通常毛は、毛先にいくほど細くなっていきます。しかしカミソリで剃った場合は、途中の太い部分で切断することになります。よって、次に生える毛は、先端がその太い部分のまま成長するため、どうしても太く見えるという訳です。
処理方法を間違えると、埋没毛・毛嚢炎・色素沈着を引き起こす
カミソリで正しい処理をしていれば起こりにくいのですが、処理時に深剃り・逆剃りをしたり、処理後にきちんと保湿をしなければ、埋没毛・毛嚢炎・色素沈着といった症状を引き起こしてしまう場合があります。
なお、「埋没毛」、「毛嚢炎」、「色素沈着」についての詳細はそれぞれの記事を参照してください。
カミソリを用いたムダ毛処理にはこのように、安く手軽にできるといったメリットがありますが、やり方を間違えると、さまざまな肌トラブルを引き起こしてしまう可能性もあります。次に示す「カミソリによる正しいムダ毛の処理法」を参考にして、できるだけ肌に負担をかけないムダ毛処理を実践してください。
カミソリの正しい使い方
カミソリで正しくムダ毛処理するには、「準備」→「処理」→「アフターケア」の3手順を経ることがポイントです。
カミソリでの処理はお風呂に入る時に処理するタイプの人と、それ以外の時間に処理するタイプの人がいます。一般的にはお風呂で処理する人が多いので、ここではまず入浴時に処理する場合の正しい処理方法について説明し、その後入浴時以外に処理する場合に気をつけるべきことを補足的に説明します。
入浴時に処理する場合
入浴時に、合わせてムダ毛処理を正しくする方法を説明します。
準備編
1.処理部位の毛が長い場合は、先にハサミでカットしておく
処理部位の毛が長いと、カミソリで切っても、T字カミソリの場合、刃先に毛がたまって、きれいに剃れなくなります。毛が長い場合は、先にハサミである程度カットをしてから入浴してください。
2.先に体や髪の毛を洗ってから、10分~20分程度、湯船につかる
温かいお湯につかることで、処理部位を適度に温めて肌を柔らかくし、さらに毛に水分を含ませることで、カミソリで剃りやすくします。
注意点
ただし、浴槽に長い時間つかることは厳禁です。というのも、長時間浴槽につかると、肌が吸水しすぎて、ふやけて柔らかくなりすぎます。この状態で、カミソリを使うと、通常よりも深剃りしてしまい、肌を傷つけてしまう危険性があるからです。
また、カミソリで処理をする前に、体や髪の毛を洗い終えておいてください。というのも、処理後に浴槽に入ってしまうと、毛を剃って敏感になった肌を、浴槽内の雑菌にさらしてしまうことになるからです。
3.処理部位をぬるま湯で流す
お風呂には雑菌がいます。ですので、肌についた雑菌を流すため、シャワー等のきれいなぬるま湯で処理部位を流すようにしてください。
4.処理部位に、シェービングクリームまたはシェービングジェルをつける
処理部位に市販のシェービングクリームまたは、シェービングジェルをつけてください。
注意点
この時に、ボディーソープや固形せっけんを泡立てたものを使用する人がいますが、これは避けてください。これらの泡はすぐに流れてしまうため、カミソリを直接あてているのも同然です。結果、カミソリ負けをして、肌を痛める可能性があります。
カミソリ専用のシェービング剤には、滑らかにムダ毛を処理できるようにすると同時に、カミソリ負けから肌を守る効果があります。
ワンポイントアドバイス
シェービングクリームやシェーング剤の代わりに、ワセリンを使う方法もあります。ワセリンの特徴については、後述します。
処理編
1.片方の手で肌を引っ張りながら、順剃りをする
肌がピンと張っている状態の方が、肌を傷つけずにキレイに剃る事ができます。
そのため、カミソリを持っていない方の手で、肌を引っ張りながら、毛の方向に逆らわずに剃る(=順剃り)ようにしてください。
ポイントは、強く押し付けて剃るのではなく、優しくなでるように剃る事です。
また同じ場所を何度も剃りたくなるかもしれませんが、繰り返し剃ると肌を痛める危険性があるので、一回剃った状態でとどめてください。万が一、カミソリで肌を切ってしまい、出血した場合は、処理を中断し、きれいな濡れタオルで患部をしばらく押さえてください。しばらくしたら出血が止まるので、その後傷口に軟膏などを塗ってください。
注意点
毛の流れに逆らって剃ったり(=逆剃り)、強く押し付けて剃ったり(=深剃り)するにはやめてください。これらの剃り方はその場ではきれいに剃れるのですが、肌を傷つけてしまっているため、後々、肌荒れや埋没毛などの症状を引き起こす可能性があります。
ワンポイントアドバイス
カミソリは、剃る度に刃先に毛がたまります。一回剃るごとに、刃先についている毛を水で洗い流すようにしてください。
この状態で、何度も剃ると刃先に毛が挟まっている部分と挟まっていない部分ができ、でこぼこの状態になるので、きれいに剃ることが出来ません。また、この状態できれいに剃ろうとすると、力を入れ押し付けて剃る必要があり、肌を傷つけてしまう可能性があります。
2.一旦、処理部位をキレイなお湯(または水)で流して、剃り残しがないか確認をする
泡がついている状態では、剃り残しがあるかどうかわからないので、一旦、処理部位をきれいなお湯か水で流して、剃り残しを確認してください。
注意点
この際に浴槽のお湯で流してしまう人がいますが、それは厳禁です。カミソリ後の肌は非常に敏感です。このような肌に、雑菌のいるお湯で流すと、もし処理部位に傷が出来た場合に、感染して腫れるなどの症状につながる可能性があるからです。
3.剃り残しがある部分だけ、もう一度シェービング剤をつけて剃り直す
一度目にきれいに剃れなかった部分のみ、もう一度シェービングジェル(またはシェービングクリーム)をつけて、剃り直してください。
ワンポイントアドバイス
カミソリでの剃り直しはよくないので、電気シェーバーを持っている人は、風呂から上がった後、電気シェーバーで剃り残しを処理するという方法もおすすめです。電気シェーバーは刃が直接肌に触れないように設計されており、肌を傷つけにくいからです。
詳しくは「正しい電気シェーバーの使い方」参照してください。
4.シェービング剤を流した後、冷水で処理部位を冷やす
シェービング剤をきれいなお湯で流した後に、冷たい水を少し処理部位に流してください。(※もともと水で洗い流す人は、あえてお湯を使う必要はありません。)
こうすることで、毛穴が引き締まり、お風呂を出た後に、処理部位が急激に乾燥するのを防げます。
注意点
冬場など、急激に冷たい水をかけると体に悪影響を及ぼす場合は、無理に水で処理部位を引き締める必要はありません。また、年中通して、背中やデリケートゾーンなど冷たい水を流すと、体に良くない部位もありますので、これらの部位では、冷たい水で流さないようにしてください。
前述しましたが、ここでも浴槽の水で流すと、雑菌がつく恐れがあるので、水道のきれいな水で流すようにしてください。
またシェービング剤が肌に残っている状態で、保湿すると余計に肌を痛める可能性もあるので、シェービング剤はしっかり落とすようにしてください。
アフターケア編
1.剃り終わったら、すぐにお風呂を出て、体を拭く
剃り終わったら、敏感な肌をケアするために、すぐにお風呂を出て、キレイなタオルで処理部位を優しくなでるように拭いてください。
注意点
すでに繰り返し述べていますが、剃り終わってまた浴槽につかるのは止めてください。
カミソリ後で敏感な肌を、雑菌のいる浴槽につけるのは肌をケアする観点から望ましくないからです。
また処理部位は、敏感な状態で、傷つきやすくなっているので、ゴシゴシと押し付けて拭くことは避けてください。
2.保湿クリームで、すばやく保湿する
最後に保湿クリームで処理部位をケアしてください。素早く保湿することで、処理後の敏感肌を乾燥から守ることができます。
敏感肌の人は、保湿クリームでなくワセリンを使うのもよいでしょう。抑毛効果入りにクリーム使用すれば、毛が伸びるのを抑えることができます。
入浴時以外に処理する場合に気をつけるべきこと
入浴時に処理する場合との大きな違いは、準備時に自分で濡れタオルで処理部位を温める必要があるという点です。
濡れタオルは、お湯にタオルをつけたものを使用しても良いですし、濡らしたタオルを電子レンジで温めたものでも構いません。
その他の注意点
・体調不良時や、生理前後はムダ毛処理をしないこと
寝不足や、病気での体調不良時、生理前後は肌の調子が良くありません。このような時期にムダ毛処理をすると肌を傷つけてしまう可能性があります。ですので、どうしても必要な場合以外はカミソリでのムダ毛処理は避けるようにしてください。
・カミソリで処理する間隔はできるだけ長くすること
カミソリでのムダ毛処理は、どうしても肌に負担をかけてしまいます。そのため、できるだけ処理間隔を長くとるようにしてください。
具体的な間隔は、個人差がありますが、少なくとも毎日剃るということは避けて、肌の休眠日を作るようにしてください。
・日中の出かける直前に処理しない、又は紫外線対策をしっかりとること
カミソリで剃った後の肌は、角質層も一部剃り落されているため非常に敏感です。そのため、処理後すぐに外出すると、通常よりも紫外線の影響を受けやすくなっています。できるだけ、日中の外出前に処理するのを避けるようにしてください。
また仮に、ムダ毛処理を外出前にした場合は、日焼け止めクリームを塗り、日傘をさすなど、万全の日焼け止め対策を行ってから外出するようにしてください。なお、夏場の素肌を出す時期は特に注意してください。
カミソリでのムダ毛処理で用いる道具について
最後にムダ毛処理に用いるカミソリの種類とその特徴を説明します。
カミソリの種類
T字カミソリ
得意な部位 手足、ワキなど
・名前の通りT字の形状をしている
・一度に剃れる幅が広く、素早くムダ毛処理できるのがメリット
・逆に細かい部位の処理は少し難しい
I字カミソリ(L字カミソリ)
得意な部位 顔・VIOラインなど
・ナイフをコンパクトにしたような形状のカミソリ
・顔など、細かい操作が必要な部位での使用に向いている
・力の入れ具合に注意しないと、肌を削ってしまう可能性もあり、使うのが少し難しい
・I字タイプには、深剃りを防ぐ安全ガードがついているものもある
シェービング剤の種類と特徴
シェービング剤としては、主にシェービングクリーム、シェービングジェル、ワセリンの3種類があります。
シェービング剤の種類と特徴
名称 | 特徴 |
---|---|
シェービングクリーム | ・泡状タイプのシェービング剤 ・手軽に使える ・毛を柔らかくする効果がある ・毛深い人におすすめ |
シェーブングジェル | ・ジェル状タイプのシェービング剤 ・手軽に使える ・滑らかに剃ることができる ・カミソリ負けしやすい人におすすめ |
ワセリン | ・石油由来の潤滑剤 ・肌の皮脂をとり過ぎず、肌に優しいとされている ・ワセリンを使って、カミソリを使用すると刃が傷みやすいという声もある ・処理後の保湿剤としても使用できる |
カミソリについての注意点
安すぎるカミソリを使わないこと
費用を抑えるために100円ショップなどで販売される低価格のカミソリを使用する人がいますが、安めカミソリはどうしても肌への負担が大きくなります。
肌の強い方は問題ありませんが、自分の肌が敏感だと思われる方は、もう少し値段が高めのカミソリを購入して、できるだけ肌への負担を軽減させてください。
湿気のある場所に、カミソリを保管しないこと
カミソリの刃は金属でできています。そのため、湿気の多い風呂場に置いておくと、刃先がさび付き、切れ味が悪くなります。
切れ味の悪い刃で、ムダ毛処理をすると、肌を傷つけることになりますし、またできるだけ刃を長持ちさせるという意味でも、使用後のカミソリは、風呂場などに放置するのではなく、乾燥した場所に保管してください。
また、カミソリの刃に洗剤がついたままにすることも、刃を傷みやすくします。使用後は、しっかり水で刃先の洗剤を落としてから、保管するようにしてください。
定期的にカミソリの刃を交換すること
カミソリは消耗品です。使用後、適切に保管していたとしても、1カ月程度で刃先が痛みますので、定期的な交換が必要です。
替刃タイプであっても、使い捨てであっても、一般的には1カ月ごとに交換するのが望ましいとされています。
ですが、使用頻度などにより個人差もありますので、使い初めに、マジックで日付を書くなどして、どれくらいで刃先が痛むかを自分で記録し、自分なりの交換ペースを把握されることをおすすめします。
カミソリの刃の枚数は、多い方が肌への負担が少ない
T字カミソリの刃は1枚刃から5枚刃まで、色々な枚数のタイプがあります。刃の枚数が多くなるほど切れ味が良くなると思って、刃が多めのものを購入される方も多いですが、実は、刃の枚数が切れ味に直結するわけではありません。
むしろ、刃の枚数は肌への負担と関係があります。刃の枚数が多くなるほど、加えた力が分散されやすくなり、肌への負担が軽減されるのです。
肌への負担を考えると、値段は少し高くなりますが、刃の多めのものを購入する方が良いでしょう。
カミソリで剃りにくい部位は、別の方法で処理することも考える
カミソリは、一気に剃れるので便利なのですが、背中などは手の届きにくい部分はきれいに剃ることができません。背中を剃るとき専用の持ち手が長いカミソリもありますが、扱いが難しいのであまりおすすめできません。どうしても自己処理しなければならないときには、手が届きにくい場所でも比較的処理しやすい脱毛クリームでの処理がおすすめです。ただし、必ず背中にも使用できると明記されている商品を使用してください。
詳細は、脱毛クリームによるムダ毛処理を参照してください。
以上、「カミソリによるムダ毛処理のメリット・デメリット」及び、「カミソリの正しい使い方」、「カミソリの種類と特徴」について解説しました。手軽に早く実践できるカミソリによるムダ毛処理ですが、方法を間違えると肌を傷つけてしまう可能性もあります。ですので、正しい方法を実践し、できるだけ肌への負担を軽くするようにしてください。
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