抑毛ローションによるムダ毛処理 |メリット・デメリットと正しい使い方
抑毛ローションは、肌に塗布することで毛の成長を抑えるものです。継続的に使用すれば、ムダ毛を薄くすることができると言われています。しかし、肌に塗るだけで本当に抑毛効果があるのでしょうか?
ここでは、抑毛ローションによるムダ毛処理のメリット・デメリットや使用方法、抑毛ローションが毛の成長を抑える仕組みなどについて説明します。
目次
抑毛ローションによるムダ毛処理のメリット・デメリット
抑毛ローションには、ムダ毛の成長を抑える効果がありますが、今あるムダ毛を除去することはできません。別の方法で今あるムダ毛を除去してから使用したり、効果が上がるまでは他の方法と併用したりすると良いでしょう。
では、抑毛ローションを使用することのメリット・デメリットについて、さらに具体的に説明します。
抑毛ローションによるムダ毛処理のメリット
肌に優しく、気軽に試すことができる
現在、発売されている抑毛ローションの多くは、大豆を原料に作られています。植物由来なので肌に優しく、抑毛効果以外に保湿効果が得られるものもあります。
そもそも毛を剃ったり、抜いたりするわけではないので、処理中に肌を傷つけてしまう心配がありません。事前にパッチテストさえ行えば、誰でも安全に使用することができます。
また、ドラッグストアや大手通販サイトなどで、すぐに購入できるので、気軽に試せるのもメリットの一つです。
肌に浸透させるだけなので、手間がかからず痛みもない
抑毛ローションは肌に浸透させるだけなので、処理に時間がかからず、痛みもありません。また、普段使用しているボディクリームなどを抑毛ローションに変えれば、ケアのためにわざわざ時間を取る必要もありません。
使い続けると他の方法で処理するときにも楽になる
抑毛ローションを使い続け、ムダ毛の成長を抑えることができれば、他の方法で処理をする際の頻度も低く抑えることができます。
生理中や体調の悪いときでも継続して使用できる
ムダ毛処理は、基本的にどの方法であっても肌に負担をかけてしまいます。そのため、生理中や体調の悪い時、妊娠中などは控えるべきです。しかし、肌に優しく負担のない抑毛ローションは、こういった時にも継続して使用できます。
抑毛ローションによるムダ毛処理のデメリット
すぐに効果がでるわけではない
最大のデメリットは、すぐに目に見える効果が出ないことです。ですから、今あるムダ毛をすぐ何とかしたい、という場合には不向きです。
効果が表れるまでの時間は人それぞれですが、早い人でも2週間、多くの人は2~3カ月以上使い続けて、やっと効果を実感しています。それまでの期間は、他の方法と併用した方が良いでしょう。
成長を抑えるだけで、ムダ毛がなくなるわけではない
抑毛ローションは、あくまでも毛の成長を抑えるものです。効果が出てきたとしても、毛が完全に生えないわけではありません。
腕や足、背中などの産毛は使い続けることで、どんどん目立たなくなり、最終的に他の処理をせずとも、気にならなくなる場合もあります。 しかし、ワキなど毛が濃い部分は、他の処理方法で毛を除去しなければ気になるでしょう。
永久性はないので、継続的にコストがかかる
1000円以下で買えるものもあるので、最初の出費はそれほどでもありません。しかし効果が出るまでに時間がかかり、かつ継続的に使用しなければならないので、これが定期的な出費になります。
ただ、普段使っているボディクリームを抑毛ローションに変えるだけであれば、そこまで負担に感じることはないでしょう。
中には効果が表れない人も…
化粧品に合う、合わないがあるように、抑毛ローションの効果にも個人差があります。中には、何カ月使用しても効果が実感できないという人もいます。せっかくローションを購入したのに何の効果もなければ、費用が丸々無駄になってしまいます。
ただ、使い続けても肌に負担をかけるものではありませんし、保湿成分が入っているものであれば、その成分は作用していますので、効果が出ずとも肌に悪いということはありません。
抑毛ローションの使い方
ここでは、抑毛ローションの使い方について説明します。基本的には、肌に浸透させるだけのものですが、使い方によってさらに効果を上げることが期待できます。
1.使用する前にパッチテストを行う
「無添加で肌に優しい」と評判の製品であっても、その製品が必ず自分の肌にも合うとは限りません。新しいローションを使用する前には、必ずパッチテストを行いましょう。
パッチテストの方法
- 抑毛したい部分に少量(10円玉程度の大きさ)塗る。異常が出る可能性もあるので、できるだけ目立たない部分を選んでください。
- 浸透させた後に腫れや赤み、かゆみ、強い刺激などの異常が出ていないかを確認する。
- 24時間放置し、異常が出ていないかを確認する。肌の弱い人は、さらに24時間(合計48時間)待ち、異常が出なかった場合のみ使用するようにしてください。
※使用中に異常が出た場合には、すぐに洗い流してください。また、症状が続く場合は医師に相談しましょう。
ローションを使用する前に、他の方法でムダ毛を除去した方がいい?
あまりにムダ毛が多い状態だと、毛が邪魔になってしまい、ローションが浸透しにくくなってしまいます。事前に他の方法で、今あるムダ毛を除去しておいた方が、より効果が出やすくなるでしょう。
もちろん、他の方法でのムダ毛処理に抵抗があるので抑毛ローションを選んだという人は、そのままの状態で使用してください。
2.入浴後、一番に抑毛ローションを塗布する
入浴後、肌が清潔になった状態で塗布するのが一番おすすめです。入浴後は肌が温められ、毛穴が開いているため、ローションが浸透しやすくなっています。
他の化粧水やローション、ボディクリームを併用したい場合は、抑毛ローションを塗ってから使用してください。先に他の化粧水などを塗ってしまうと、抑毛ローションの成分が肌の奥まで浸透しにくくなってしまいます。
ちなみに朝・晩2回の塗布すると、さらに効果が上がるとも言われています。塗布前に入浴できない場合は、濡れタオルで肌を拭くなどし、必ず清潔にしてから塗布してください。
抑毛するならボディソープより固形せっけんがおすすめ
市販のボディソープには、合成界面活性剤が大量に使用されているものがあります。合成界面活性剤が配合されている製品は泡立ちが良いのですが、洗浄力が強すぎるため、肌の表面にある油分を取り過ぎてしまい、乾燥しやすくなります。すると、乾燥し傷つきやすくなった肌を守ろうと、ムダ毛が濃くなってしまう可能性があります。
せっかく抑毛ローションを使うのであれば、合成界面活性剤を使用しているボディソープではなく、固形せっけんを使うのがおすすめです。
また、一般的なボディソープより値段は高くなりますが、合成界面活性剤不使用のボディソープも販売されています。せっけんが苦手な方は、そちらもチェックしてみてください。
3.毛の流れに逆らって塗布する
カミソリや毛抜きを使う際には、必ず毛の流れに沿って使用しなければなりません。しかし、抑毛ローションの場合は、毛の流れに逆らって塗布する方が、毛穴に浸透しやすくなり、効果が高くなるという声があります。どちら向きで塗布しても支障はないので、ぜひ毛の流れに逆らって塗布してみてください。
4.顔など肌がデリケートな場所には、コットンを使ってパックする
抑毛ローションを馴染ませるために、肌を何度もパッティングしたり、こすったりすると、それだけ肌に負担をかけてしまいます。顔やデリケートゾーン、ワキなど肌が敏感な部分は、ローションをコットンに染み込ませ、パックしてください。この方法であれば、肌に負担をかけずに成分を浸透させることができます。
5.他の化粧品を塗りたい場合は、5分以上間隔を空けること
塗布した後は、5分ほど放置して肌に馴染ませてください。他の化粧水やボディクリームを使いたい場合も、すぐに塗ってしまわず、5分以上待ってから塗るようにしましょう。また、使用後のベタつきやにおいがどうしても気になってしまうという人は、10分放置し浸透させた後、洗い流しても構いません。
尿素入りの製品との併用は厳禁!
抑毛ローションの多くは、豆乳を使用しています。豆乳にはウレアーゼという尿素を分解してアンモニアにする酵素が含まれています。アンモニアは不快なにおいがする上、肌に無用な刺激を与えるものです。併用したい化粧水やボディクリームに尿素が配合されていないか、製品の裏などに書いてある成分をよく確かめてください。
抑毛ローションを選ぶ際のポイント
店頭や通販サイトには多種多様な抑毛ローションが並んでいますが、一体何を基準に選べば良いのでしょうか?ここでは、抑毛ローションを選ぶ際のポイントについて説明します。
成分
現在、発売されている抑毛ローションは、大豆など植物由来のイソフラボンを主原料にしているものが主流です。しかし、より効果を高めるために、化学的な除毛剤を含んだものも販売されている可能性があります。パッケージの裏などに表記されている成分をよく見て選んでください。
大豆以外に、アカツメクサ花エキス、アイリスエキス、ペルベチアカナリクラタエキス、ヒオウギエキス、プエラリアミリフィカ根エキスなどもイソフラボンを多く含んでおり、原材料として使われていることがあります。
大豆由来の製品で効果が上がらなかった場合には、これらの成分を配合している商品に変えてみるのも良いでしょう。
また、パイナップル成分を含んだ製品もよく見かけます。パイナップルに含まれるブロメライン酵素や、パパイヤに含まれるパパイン酵素にはタンパク質を分解する働きがあり、ムダ毛を柔らかくする効果があると考えられているからです。
価格
抑毛ローションの販売価格は幅広く、安いものでは1000円以下から、中には1万円近くする高価なものもあります。一般によく使われているのは、2000~3000円くらいのものです。どの製品が肌に合うかは人それぞれですし、高価だから必ず高い効果があるという保証もありません。かといって、肌に直接つけるものなので、極端に安いものは避けた方が無難でしょう。
抑毛ローションは効果が出るまでに時間がかかる上、継続的に使わなければ効果を持続させることができないので、ローションの価格はイコール定期的な出費となります。無理なく続けられる範囲で、自分の希望に合うものを選びましょう。
使用する部分
ほとんどの抑毛ローションは全身に使用することができます。しかし、中にはデリケートゾーンには使用できない製品もあります。どの部分の処理に使用できるものなのか、パッケージなどに書いてある説明を確認してから購入してください。
ローションだけでなく、ジェルやクリームタイプも
主流はローションタイプですが、中にはジェルタイプやクリームタイプの抑毛剤も発売されています。効果に大きな違いはありませんので、使い心地の良いものを選んでください。
販売実績や口コミ情報
継続して使用しなければ効果が分からないので、販売実績や口コミも大きな判断材料になります。販売実績を見る時に重視してほしいのは、販売個数よりも販売年数です。長期に渡って販売されているということは、継続的に使用している人も多いということなので、より安心して使用することができます。
逆に、短期間でたくさん売れていたとしても、大半の人が1度使用しただけかもしれません。「○○個販売!」という文言よりも、製造している会社にどのくらいの歴史があり、その商品がどれだけ継続して販売されているかに注目しましょう。
また、口コミを参考する時には、製品の公式サイトや販売サイトの口コミだけでなく、外部サイト(化粧品・美容の総合サイトや個人のブログなど)の口コミも読むようにしてください。製品の公式サイトや販売サイトには、都合の良い口コミしか掲載されていない場合が多々あります。
返金保証制度
抑毛ローションの中には、返金保証を掲げているものもあります。何度か使用して肌に合わなかった場合や、使用しても効果がなかった場合に、使用済みでも返金してくれる制度のことです。普段から肌が弱いという自覚のある人や、少し試して様子を見てみたい人は、返金保証制度のあるものを選ぶと良いでしょう。
どういった場合に返金に応じるかは、販売会社によって異なります。返金保証制度を使うかもしれないと思っている人は、購入前にきちんと規定を読んで、返金に応じてくれる期間などを確認しておきましょう。
効果を試すには…
2~3カ月使用して、だんだんとムダ毛が薄くなったような気がするけど、気のせいかもしれない。と思うことがあるかもしれません。効果をはっきりと確かめるにはどうすれば良いのでしょうか?
・一部分だけに使用する
最初の2~3カ月は身体の一部分にだけ使用し、使用していない部分と見比べてみましょう。
・身体の左右で違う製品を使ってみる
使ってみたい商品が複数ある場合には、左右で違う商品を使ってみるのもおすすめです。
共にイレギュラーな使い方になってしまいますが、効果のほどを自分の目でしっかり確かめることができるので、納得した上で使い続けることができます。効果があいまいなまま使い続けても、時間とお金を無駄にしてしまいます。初めて使用する場合などには、ぜひ試してみてください。
抑毛ローションの仕組み
ここまで、抑毛ローションの使い方や選び方について説明してきましたが、そもそもどうしてローションを塗るだけで、ムダ毛の成長を止めることができるのでしょうか?ここでは、抑毛ローションがムダ毛の成長を抑える仕組みについて説明します。
ムダ毛を薄くするには、女性ホルモンがポイント
ムダ毛は男性ホルモンの働きが強い人ほど、濃くなると言われています。そして、この男性ホルモンは、女性の身体でも分泌されています。つまり、身体の中で男性ホルモンが多く分泌されるとムダ毛が濃くなり、女性ホルモンが多く分泌されるとムダ毛は薄くなるということです。
大豆などに含まれるイソフラボンは、女性ホルモンの一つであるエストロゲンに似た働きをすることが知られています。大豆そのものはもちろん、豆腐や納豆、豆乳など大豆を含む食品を多く摂取すると、女性ホルモンの働きが活性化し、ムダ毛が薄くなる可能性が高いです。
そして、抑毛ローションにもイソフラボンをはじめとした女性ホルモンに似た働きをする成分が含まれています。それを肌に直接塗り、浸透させることでムダ毛の成長を抑えているのです。
自宅で簡単にできる手作り抑毛ローション
抑毛ローションは自宅でも簡単に作ることができます。
どのレシピが肌に合うかは人それぞれですので、ここで詳細なレシピを紹介するのは控えますが、インターネットで「手作り抑毛ローション」と検索すれば、多くのレシピが見られます。さまざまなレシピを比較検討してみてください。
豆乳をそのまま塗っても意味が無い
イソフラボンを肌に塗ることで、毛の成長を抑えられるんだったら、豆乳をそのまま塗っても効果があるのでは?と思う人もいるかもしれません。しかし、豆乳をそのまま塗っても、中に含まれる大きなタンパク質の分子が邪魔になってしまい、抑毛成分を肌に浸透させることができません。
家にある道具で簡単に作れる
豆乳をそのまま塗っても意味がないのですが、豆乳にひと手間加えることで、家庭でも簡単にオリジナルの抑毛ローションを作ることができます。
作り方はさまざまですが、成分無調整豆乳を主成分とし、そこにレモンや消毒用エタノールなどを加えるものが主流です。使用する器具も、鍋、ボウル、ざる、キッチンペーパーなど家庭にあるものばかりですので、気軽に挑戦することができます。
消費期限に気をつけて
自作のローションには、防腐剤などが入っていないので、市販のローションより管理に気を配る必要があります。配合物によっては1週間~2週間ほどで使えなくなるものもありますので、作る前に必ず消費期限を確認するようにしましょう。
また、夏場などは冷蔵庫で保存する方が良いです。たくさん作ってしまった場合は、冷凍保存してください。冷凍であれば半年ほど使用できるものもあります。どちらで保存する場合も、必ず保存容器に作った日付を書いておきましょう。
以上、抑毛ローションでのムダ毛処理のメリット・デメリットや正しい使い方についての解説でした。抑毛ローションは毛を除去するものではないので、即効性は期待できません。しかし、肌に優しいものが多く、気軽に試すことができます。他の処理方法と併用しながら、効果が出るまで気長に待ってみてください。
この記事が良かったなと思っていただけたなら、下のボタンから共有をお願いします。
コメントを残す