除毛クリームの仕組みって?なぜ抜けるの?体に有害な影響はない?

1分で分かる!

用法・用量を守り、正しく使用すれば、除毛クリームが体に悪影響を与えることはありません。

ただし、使用している薬剤が肌に合わないと、肌荒れを起こす可能性もあります。必ず使用前にパッチテスト(少量の薬剤を肌に塗り、異常が出ないか確認すること)を行いましょう。

薬剤で毛のタンパク質を分解している

除毛クリームには、毛の主成分であるタンパク質を分解する性質を持った薬剤・チオグリコール酸カルシウムが含まれており、その性質を利用して、ムダ毛を分解し除毛しています。

肌の表面にある毛だけを除去している

除毛クリームで処理できるのは、肌の表面に出ている毛だけです。毛根は残ったままなので、数日経つとまた毛が生えてきます。

ちなみに、ワックスや毛抜きで毛を抜く、脱毛エステや医療脱毛でムダ毛処理するなど、毛を根元から処理することを脱毛と言います。

クリームを使ったムダ毛処理で脱毛はできません。「除毛クリーム」ではなく「脱毛クリーム」と呼ばれているクリームもありますが、それらの製品に脱毛の効果はありません。

正しく使用しなければ、肌荒れを起こすこともある

毛と同じく、人間の肌もタンパク質からできているので、指定されていない部位にクリームを塗ったり、使用時間を守らなかったりすると、肌に深刻なダメージを与えることもあります。

除毛クリームで肌荒れを起こさないための3つのポイント

  • 使用前にパッチテストを行う
  • 使用可能と明記されている部位以外には使用しない
  • クリームを肌に塗ってから、洗い流すまでの時間を守る

次に、正しく使用しなかったときに潜む大きなリスクや、除毛クリームに含まれるその他の薬剤が体に与える影響、除毛クリームの仕組みから見るメリット・デメリットなど、さらに詳しく解説します。

成分から見る除毛の仕組み・メカニズム

有効成分:チオグリコール酸カルシウム

多くの除毛クリームには、チオグリコール酸カルシウムという有効成分が含まれています。

  • エピラット除毛クリーム敏感肌用

  • ヴィートナチュラルズ除毛クリーム敏感肌用

チオグリコール酸カルシウムとは?

チオグリコール酸カルシウムは、タンパク質を分解する性質を持つ薬剤です。除毛クリームのほかパーマ液にも使用されています。パーマのうねりは、チオグリコール酸カルシウムで髪にダメージを与えることによって生み出されているということです。

除毛クリームの中にはパーマ液よりも高濃度でチオグリコール酸カルシウムが配合されているため、毛がウネウネとするだけで留まらず、溶けたようになって除毛されます。

ところで有効成分って何?

有効成分とは、医学的効果のある成分のことです。医薬品医療機器等法に基づき審査承認を受けています。

有効成分の記載は、医薬品や医薬部外品(医薬品に準ずるもの)として指定を受けたもののみに許されています。医薬品・医薬部外品に比べ、作用が緩やかな製品(化粧品に分類されるもの)には、有効成分という表記はできません。

日本で販売されている多くの除毛クリームが「医薬部外品」の指定を受けています。指定を受けていないものは有効成分を含んでおらず、効果が薄いので避けてください。

チオグリコール酸カルシウムが毛を溶かす仕組みをより詳しく

毛や爪、そして皮膚の角質層はケラチンというタンパク質からできており、ケラチンは18種類のアミノ酸が結合してできています。

中でも、最も大きな割合を占めているのがシスチンと呼ばれるアミノ酸です。チオグリコール酸カルシウムには、シスチン同士の結合を切断する働きがあります。除毛クリームによってシスチンの結合を切り離された毛は毛の状態を保てなくなり、除毛されるというわけです。

爪や皮膚も毛と同じくタンパク質からできていますが、毛に比べてシスチンの割合が少ないので、チオグリコール酸カルシウムが反応しにくいです。つまり、正しく使用していれば、除毛クリームが、爪や皮膚まで分解して傷つけてしまうことはありません。

分解されるのは肌表面にある毛のみ

このようにして、チオグリコール酸カルシウムで分解されるのは、肌の表面に出ているムダ毛のみです。毛を根元から処理することはできません。

処理後も毛根は残るので、時間が経てば再び毛が伸びてきます。また、使用を続けても毛が薄くなることはありません。除毛クリームはあくまでも一時的なムダ毛処理です。

除毛と脱毛の違いとは…

除毛クリームや電気シェーバー、カミソリなどを使って、肌の表面に出ている毛のみを処理することを「除毛」と言います。対して、毛抜きやワックスで毛を抜く、光脱毛や医療脱毛を行うなど、毛を毛根から処理することを「脱毛」と言います。

除毛クリームで毛を毛根から処理をするのは不可能です。仮に毛根まで分解できるようなクリームがあったとしても、それだけ薬剤が高濃度で含まれているものを肌に塗ると、肌に悪影響を与えてしまいます。

「脱毛クリーム」と記載されている製品は、購入しないでください。

多くの人が1週間に1回以上のペースで使用

このように、除毛クリームの効果は一時的なものなので、常にきれいな状態を保とうとすると、定期的に処理を続ける必要があります。また、繰り返し使用しても、毛が薄くなったり、生えるスピードが遅くなったりするはありません。

毛が生えてくるまでの期間には個人差がありますが、多くの人が1週間に1回以上のペースで使用しています。

その他の成分:水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム

多くの除毛クリームが、水酸化カルシウム水酸化ナトリウムというアルカリ剤も配合しています。この薬剤には、有効成分であるチオグリコール酸カルシウムの働きを助ける性質があります。

  • エピラット除毛クリーム敏感肌用

  • ヴィートナチュラルズ除毛クリーム敏感肌用

水酸化カルシウムって?

水酸化カルシウムは、別名消石灰と呼ばれ、かつては、グラウンドに引く白線として用いられていました。しかし、手で直接触れると炎症を起こしたり、目に入ると失明したりする可能性があるため、今は白線として使用されることは少なくなりました。

またごく身近な場面では、こんにゃくの凝固剤としても使われています。水酸化カルシウムはごく微量であれば、摂取しても胃酸で中和されるので問題はないとされています。(※あくまで食用として使用されている場合です)

水酸化ナトリウムって?

水酸化ナトリウムは、別名苛性ソーダと呼ばれ、工業的に重宝されている薬品です。強いアルカリ物質で、水溶液にしたものが肌につくと、やけどする恐れがあります。

上・下水道、工業廃水の中和剤として使われるほか、パンやスナック菓子のつや出し、食感改善として利用されることもあります。

なお、食品に使う際には、完成前に中和または除去することが義務付けられています。つまり、加工工程で水酸化ナトリウムが用いられた食品だとしても、完成品の中には水酸化ナトリウムは残っていないため、人体に影響はありません。

チオグリコール酸カルシウムでは、肌荒れなどを起こさなかった人でも、アルカリ剤で肌荒れを起こしてしまうときがあります。除毛クリームは製品によって、含まれる薬剤が異なるので、今までと違う製品を使うときには、必ずパッチテストを行いましょう。

パッチテストの詳しい手順は、パッチテストの方法に掲載しています。


除毛クリームの仕組みから分かる メリット・デメリット

メリット

伸びてきたときの毛先が丸くなる

カミソリや電気シェーバーでムダ毛を処理すると、毛の断面が四角くカットされるので、伸びてきたときに手触りがチクチクしてしまいます。

除毛クリームで処理をすると、毛が溶けたようになるので、図のように毛先が丸くなります。毛先が丸いと伸びてもチクチク感が薄くなり、優しい手触りになります。

背中など手の届きにくい場所でも除毛しやすい

クリームを塗って放置するだけで除毛できるので、手の届きにくい体の背面のムダ毛も簡単に処理できます。背中を処理したいときには、持ち手の長いヘラを使うのがおすすめです。

デメリット

効果は一時的なもの。きれいな状態を保てるのは1週間だけ

除毛クリームは、肌の表面にある毛を処理するだけで効果は一時的です。手触りがよくスベスベとした状態を維持したいなら、1週間に1回以上のペースで処理し続ける必要があります。

薬剤にアレルギー反応が出てしまう可能性がある

上記の通り、除毛クリームには、チオグリコール酸カルシウムや水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムといったさまざまな薬剤が含まれており、それらの薬剤にアレルギー反応を起こしてしまう人がいます。

塗った部位が赤くなり長時間ヒリヒリしたり、かぶれやただれが発生したりするケースもあるので、使用前には必ずパッチテストを行いましょう。

目に入ると失明する可能性も!顔への使用は厳禁

水酸化カルシウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤は、目に入ると深刻なダメージを与え、最悪の場合失明する可能性があります。除毛クリームを顔に使うのは厳禁です。

また、目と同じ粘膜部であるI・Oラインに使用した場合にも肌荒れなどのトラブルが起こる可能性が高いです。I・Oラインへの使用も避けてください。

もしも目に入ってしまったら…

もしも除毛クリームが目に入ってしまった場合は、こすらずに水圧の低い流水で10分以上洗浄してください。すぐに洗浄し目と薬剤の接触時間を短くすることで、影響を最小限に抑えられます。

洗浄後には、必ず眼科を受診しましょう。たとえ目に入ったクリームが少量でも、水での応急処置だけで済ませてはいけません。また、受診の際には、使用したクリームの成分が分かるよう、容器を持参しましょう。

以上、「除毛クリームの仕組みって?なぜ抜けるの?体に有害な影響はない?」に対する回答でした。

除毛クリームでムダ毛を除毛できるのは、チオグリコール酸カルシウムという毛を分解する成分を含んでいるからです。正しく使用すれば、人体に有害ではありません。しかし、薬剤にアレルギー反応が出る人もいるので、使用前には必ずパッチテストを行いましょう。

この記事が良かったなと思っていただけたなら、下のボタンから共有をお願いします。

記事タイトルとURLをコピーする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です