脱毛による肌荒れの対処・治療法と予防法など全知識

ツルツルすべすべの肌をめざしてムダ毛の処理をしているはずなのに、気がつけば肌はカサカサごわごわの状態になってしまった、という経験はありませんか?ムダ毛の処理と肌荒れ(肌トラブル)の関連性はどの程度あるのでしょうか。ワキの下や腕、脚などは、薄着の季節になるとつい頻繁に処理をしてしまう部位です。最近では顔、手足の甲や指、さらに人の目が気になる部位以外にもデリケートゾーンの処理をする人が増えています。ここでは、
 
・肌荒れとムダ毛処理の関係性は?
・ムダ毛処理でなぜ肌が荒れるの? 治し方は?
・ムダ毛処理してツルツルすべすべの肌にはならないの?

と言ったムダ毛の処理と肌荒れ対策に関する疑問にお答えします。

ムダ毛処理と肌荒れ(肌トラブル)の関係性とは

昔と違って、現在ではムダ毛の処理方法も多様になっています。従来通りの毛抜きやカミソリでの処理だけでなく、ブラジリアンワックスや家庭用脱毛器による処理方法なども登場しており、肌荒れと一口に言っても、それぞれの方法によって、どのような症状が起こりやすいかも変わってきます。

処理方法別にみる肌荒れの特徴

ムダ毛の処理方法によって、生じる肌荒れの特徴も異なります。例えば、毛抜きでの処理であれば、毛嚢炎(もうのうえん)・埋没毛・出血などですが、光脱毛やレーザー脱毛ではやけどしてしまう可能性があります。

これらを表にまとめて整理しました。

処理方法別でみる肌荒れ特徴まとめ
処理方法 肌荒れの症状
自己処理 カミソリ 角質肥厚・色素沈着・出血・埋没毛・乾燥
毛抜き 毛嚢炎・埋没毛・出血・毛包角化(トリ肌状)
脱色(ブリーチ) 乾燥・接触性皮膚炎(かぶれ)
電気シェーバー 乾燥
便利グッズ 脱毛クリーム 乾燥・接触性皮膚炎(かぶれ)
抑毛ローション 接触性皮膚炎(かぶれ)
ワックス 毛嚢炎・埋没毛・出血・毛包角化(トリ肌状)
家庭用脱毛器 毛嚢炎・埋没毛・出血・毛包角化(トリ肌状)
任せて安心サロン/クリニック 光脱毛 毛嚢炎・アレルギー性皮膚炎・やけど・乾燥
レーザー脱毛 毛嚢炎・アレルギー性皮膚炎・やけど・乾燥

いずれも、まずは症状を鎮静化させた後に、それ以上悪化しないためのケアをしていくことが重要です。

次に症状別に取るべき対処・治療法について解説します。

脱毛による肌荒れの対処・治療法|きれいな肌の取り戻し方

肌荒れの対処・治療法を症状別に見てみましょう。

肌の表面がごわごわ・カサカサしている

角質層の水分量が低下しているため、まずは化粧水で肌を保湿することが重要です。次に肌を乾燥から守るために、油膜で肌を覆ってくれる乳液やクリームでケアをし、肌が空気から保護される状態にしてください。

理想の肌では、皮脂膜が角質(角片)を包みこんで肌を空気から守ってくれていますが、カサカサした肌は、角質がささくれ立っている状態で皮脂膜により保護が不十分なので、油膜で覆う必要があります。

炎症、発疹、発赤

赤みや湿疹が出て、かゆみや痛みがある場合は、一度流水で冷却し、しばらく経過観察をしてください。アレルギー性の皮膚炎の場合、原因の特定が難しく、体調によっても左右されやすいので、経過観察が特に大切です。

肌の状態がすぐに鎮静化すれば問題ありませんが、触れずにいられない程のかゆみを伴い、症状が長引くときには、必ず医師に相談してください。

かぶれ(接触性皮膚炎)

かゆみを伴う赤いブツブツ(紅斑)、水庖(すいほう)、こうした肌表面上の炎症を総称して湿疹、皮膚炎(かぶれ)と呼んでいます。湿疹にもいくつかの分類がありますが、ムダ毛処理が原因となるかぶれに接触性皮膚炎があります。アレルギーによる湿疹も接触性皮膚炎に含まれます。

自分で出来る対処法としては、しばらくかかずに様子を見ることです。また、清潔に保つことも重要です。 かゆみを感じると、ついかいてしまい、それが刺激になって、さらにかゆみが増してまたかいてしまうことがあります。

しかし、繰り返しかくと、肌が乾燥して厚くなり、色素沈着するという悪循環につながりやすいので、早めに対策しましょう。皮膚科で診察を受けると多くの場合、かゆみや炎症を抑えるステロイド外用薬が、さらにかゆみがひどい場合は抗ヒスタミン薬が処方されます。

ニキビのようなものができた(毛嚢炎)

毛包内で菌に感染して、炎症、化膿した状態です。痛みや腫れがあるものとないものがあります。肌のバリア機能が低下するとなりやすく、皮脂分泌が多く、毛の量が密集している箇所や蒸れやすい部位にできやすいです。できるだけ肌を清潔に保つように心がけて、それ以上悪化しないようにケアしてください。

詳しくは、毛嚢炎(毛包炎)の記事を参照してください。

黒いブツブツが目立つ(埋没毛)

毛が肌の表面に出てくることができずに、皮膚の内部で成長してしまった状態です。無理やり出そうとせず、肌を休め回復を待ってください。角質が厚くなり硬くなっていることが多いので、ピーリングや角質除去によるお手入れがおすすめです。

詳しくは、埋没毛(埋もれ毛)の記事参照してください。

やけど(熱傷)

やけどかなと感じたら、すぐに冷却してください。流水で15~30分ほど、ほてりが落ち着くまで冷やしましょう。熱さや痛みを感じていなくても、余熱のように肌の深部へ熱が伝わっていくことがあります。

光脱毛やレーザー脱毛をした後は、処理した箇所を冷却してください。また痛みがひどく症状が治まらない場合は、ためらわず医師の診察を受けてください。

詳しくは、やけど(焼傷)の記事を参照してください。

出血

切り傷を作ってしまい流血するケースと、毛抜きやワックス脱毛で勢いよく毛を引き抜いたときに毛包の奥からじんわりと血がにじんでくるケースがあります。いずれにしても止血できれば、自己治癒力で回復します。出血してしまった時は、焦らずに脱毛を中断して、清潔な濡れタオルなどで押さえて止血し、洗浄を行い、安静にしてください。傷口の化膿には十分注意しましょう。

詳しくは、出血の記事を参照してください。

鳥肌状になった(色素沈着、角質肥厚、毛包角化)

いずれも角質のケアがポイントです。
細胞が生まれて角片となってはがれ落ちるまでの時間をターンオーバーと言うのですが、ムダ毛の処理を繰り返すことで肌への負担がかかると、角質が厚くなり、ターンオーバーのサイクルが正常に機能しなくなることも考えられます。処理の間隔をできるだけ長くし、その間に角質ケアする期間を設けることをおすすめします。

詳しくは色素沈着の記事を参照してください。

脱毛による肌荒れの予防法|間違った習慣と正しい習慣

ここでは、肌荒れを起こさないための間違った習慣と正しい習慣について解説します。

間違った習慣

日焼けする前日の脱毛処理

紫外線を浴びるとメラニン色素が活性化して色素沈着の元になります。特に、毛抜きや家庭用の脱毛器、ワックスなどで処理をした後には、毛穴の中が軽い炎症状態になるため、紫外線の影響を受けやすくなります。脱毛処理は、日焼けする予定の2~3日前までに済ませるように心掛けてください。

処理後の入浴

処理後に浴槽に入浴することは控えてください。処理後の肌は敏感なので、せっけんで洗ったり、お湯に浸かったりすると大きな刺激になります。シャワーで洗い流すなどして、すぐにお風呂を出るようにしてください。

肌に過度な刺激を与えること

処理した部位を保湿することは大切ですが、油分の高いクリ―ムやオイルは使用しないでください。刺激が強く、肌トラブルの原因となります。また、制汗剤などの使用も避けてください。

正しい習慣

脱毛時のビフォアーケアとアフターケア

脱毛をする時には、ビフォアーケアとアフターケアを欠かさず行うようにしてください。ビフォアーケアでは、肌を直接的な脱毛の刺激から保護し、コンディションを整えます。

アフターケアでは、処理後の敏感になった肌を、元の状態に戻すよう手当てします。処理直後にしっかり冷却することと、保湿し適度な水分量を保つことで、肌を健やかに保てます。

処理の回数を減らす工夫

ムダ毛の処理は、回数を重ねることで肌への負担が大きくなります。毎日しているところを数日に1回、数日のところを数週間に1回程度に減らす工夫や、冬の間はムダ毛処理をしないなど、肌を休ませる期間を設けることが効果的です。

肌はもともとターンオーバーを繰り返しながら、新陳代謝しています。きれいな肌を保ちながら脱毛をしていくには、肌を休めて回復を図りながら処理を行う必要があるのです。

脱毛による肌荒れの予防法|処理方法別の予防の仕方

ここでは、処理方法別の肌荒れの予防方を解説します。

カミソリ

手軽な反面、肌へ刺激が大きく、切り傷などにも注意が必要です。刃が直接肌に当たらないように、シェービング剤を使用すると、毛も柔らかくなって剃りやすく、肌の保護にもなります。また深剃り・逆剃りをしないことも重要です。

詳しくは、カミソリでの正しい処理方法の記事を参照してください。

毛抜き

手軽に出来るため、処理が雑になりやすく、埋没毛や毛嚢炎を引き起こしやすいです。また出血することもあります。肌に手を添えて、毛の生えている方向に毛を引き抜くようにしてください。また処理した後は、冷たい水で濡らしてから絞った清潔なタオルで軽く押さえて、冷却することとと清潔にすることを心掛けてください。

詳しくは、毛抜きでの正しい処理方法の記事を参照してください。

脱色(ブリーチ)

毛を除去するわけではありませんが、脱色剤は肌への刺激が強いので、敏感肌の人は、使用後にヒリヒリとした痛みを感じることがあります。このようなことを避けるためにも、使用前に必ずパッチテストを行うようにしてください。また、説明書に書かれている時間以上に脱色剤を肌につけることは大変危険ですので絶対にやめてください。

詳しくは、脱色での正しい処理方法の記事を参照してください。

電気シェーバー

肌に直接刃が当たらないので比較的安全に使用できますが、深剃りタイプは、肌に負担がかかることもあります。アフターケアでしっかり保湿をしてください。

詳しくは、電気シェーバーでの正しい処理方法の記事を参照してください。

脱毛クリーム

毛を溶かして除毛する方法です。一度に広範囲の処理ができ、毛が伸びてきた時にもチクチクしないので肌にやさしい印象を持つ人が多いかもしれません。しかし、脱毛クリームは、毛を溶かすときに肌の表面の一部も同時に溶かすため、肌への刺激は予想以上に強いです。よって、かぶれなどに注意が必要です。体調のすぐれない時は避けて、必ず事前にパッチテストを行ってください。また、放置時間にも要注意です。

詳しくは、脱色クリームでの正しい処理方法の記事を参照してください。

抑毛ローション

他の処理方法と比較して肌への負担が少ない方法です。ただし、効果が表れにくいため、他の処理と合わせて行う人が多いのが実情です。まれにローションが肌に合わない人がいるので注意が必要してください。

詳しくは、抑毛ローションでの正しい処理方法の記事を参照してください。

ブラジリアンワックス(ワックス脱毛)

広範囲を一度に処理できて効率的ですが、一気に引き抜くため肌や毛包内への刺激は強く、毛嚢炎や毛包角化症、出血のリスクが高くなります。処理する際は、毛の生えている方向が同じところをブロック分けして処理をすると毛が抜けやすく、肌への刺激も緩和できます。

詳しくは、ブラジリアンワックス脱毛での正しい処理方法の記事を参照してください。

家庭用脱毛器

家庭用脱毛器にも種類がたくさんありますが、光脱毛とレーザー脱毛の脱毛器を使用している方が多いです。家庭用脱毛器での一番の注意点はやけどです。光脱毛もレーザー脱毛も熱によって毛根部を刺激して毛が生えにくくするため、どうしても刺激が強く、やけどのリスクが高いです。このようなリスクを避けるためには、処理の前後で冷たいタオルで冷やすことや、照射のレベルを強くしすぎないことが重要です。また、脱毛器それぞれの使用上の注意事項を厳守するようにしてください。

詳しくは、家庭用脱毛器での正しい処理方法の記事を参照してください。

まとめ|脱毛による肌荒れと上手に付き合うには

最後に脱毛による肌荒れと上手に付き合う方法を簡単にまとめます。

肌荒れの原因

ムダ毛処理による肌荒れの症状は、埋没毛(埋もれ毛)や、色素沈着(肌の黒ずみ)、毛嚢炎(毛包炎)、出血、やけどなど多岐にわたります。そして、各症状の原因は、どの方法で処理しているかによって変わってきます。ですので、自分の行っている処理方法ごとに、原因を把握することが大切です。

肌荒れの対処・治療法

肌荒れの症状ごとに取るべき対処・治療法は異なります。それぞれの症状別の対処・治療法を把握してください。

症状別にみる治療法
症状 治療法
肌表面がカサカサ・ごわごわする 水分補給にプラスして、乳液で油膜をつくる
炎症、発疹、発赤 流水で冷却する
経過を見て鎮静しない場合は、外用薬の処方を受ける
湿疹、接触性皮膚炎(かぶれ)、アレルギー性皮膚炎 原因物質を特定する。原因物質を避け、炎症部分に触れず、清潔を保つ。かゆみを我慢できないときは、外用薬の処方を受ける
毛嚢炎、毛包炎 清潔を心がけて、通気性を持たせる
埋没毛 肌を休めて、状態がよければピーリングなどの角質ケアをする
やけど 流水で冷やす。時間の目安は15~30分、ほてりが取れるまで行う
出血 傷口を確認して、止血、洗浄、湿潤環境を整える
色素沈着、角質肥厚、毛包角化(トリ肌状) ターンオーバーの促進

肌荒れの予防法

処理の回数を減らして肌を休ませる工夫も必要ですが、処理方法別の肌荒れ予防法を押さえることも重要です。

処理方法別でみる肌荒れ予防策のポイント
処理方法 予防対策
自己処理 カミソリ シェービング剤の使用
毛抜き 冷却と清潔。毛穴の向きを無視してムリやりに引っ張らない
脱色(ブリーチ) 時間厳守。パッチテストを行う
電気シェーバー アフターケアで保湿
便利グッズ 脱毛クリーム 時間厳守。パッチテストを行う
抑毛ローション 刺激は少なめ。保湿効果の高い商品を選ぶ
ワックス 冷却と清潔。毛の向きに合わせてブロック分けして処理する
家庭用脱毛器 脱毛器のしくみを理解する

以上、肌荒れについて解説しました。肌荒れと一口に言ってもさまざまな症状があります。自分がどの症状かを把握し、適切な対処を行ってください。

さらに詳しく知る|肌本来に備わった保護機能

ここまでムダ毛処理によって起こる肌荒れの原因・対処法・治療法について解説しましたが、本来、自らを保護する機能が備わっています。ここでは、そのような肌の仕組みについて解説します。

皮脂膜の役割

肌表面に触れたときの吸いつくような感触や肌表面のツヤ感は、「皮脂膜」によるものです。皮脂膜の主成分は汗と皮脂、つまり水と油です。汗は汗腺から、皮脂は皮脂腺から絶えず分泌されています。汗と皮脂は肌の表面上で混ざり合って薄い膜を形成します。いわゆる乳化状態で、これが皮脂膜の正体です。肌を保護する天然の理想的な乳液なのです。

皮脂膜の働き

皮脂膜の主な働きとして次の四つがあります。

  • 肌の表面をなめらかに整える
  • 肌の水分蒸散を抑えて、うるおいを守る
  • 肌の表面を覆って外部の刺激から肌を保護する
  • 肌表面を弱酸性に保ち、細菌の増殖を抑えてアルカリの影響から肌を保護する

肌のpHバランス

pHは物質が酸性かアルカリ性かを指数で表したものです。(水素イオン指数)0~14で表示され、7は中性の状態、数値が低いほど酸性が強く、高くなるほどアルカリ性が強いことを示します。

皮脂膜はpH4.5~6.5の弱酸性で、酸に弱い細菌やカビ等が肌の表面上で繁殖するのを防ぐ役割を担っています。肌は比較的、酸には強くアルカリには弱いので、アルカリ性の物質に長時間触れていると、肌荒れして抵抗力が弱まって、敏感な状態になり、かぶれの症状を起こしやすくなります。

皮脂膜はそれを中和して本来の弱酸性に戻す力も持っています。これをアルカリ中和能といって、常に一定に保つように調整されているのです。健康的な肌のpHバランスは弱酸性といわれているのはそのためです。(一般的に言われる肌のpHバランスは、皮脂膜のpHバランスのことを意味しています。)

肌のpHを意識した美容法

日常生活でも、さまざまな場面でこのpHバランスが活用されています。

化粧水は、酸性傾向になると皮脂の分泌を抑える効果があり、皮脂分泌を抑える収れんタイプの化粧水(pH3~4.5程度)がこれにあたります。逆に弱アルカリ性の性質を活用した化粧水(pH7.5~9.5程度)もあります。角質や皮脂汚れを除去するクレンジング効果があり、拭き取り用の化粧水やダブル使用のプレ化粧水として使われたりしています。また、pH7.5以上の弱アルカリ性の温泉は美肌効果があると言われ人気がある泉質です。

ちなみに洗濯用の洗剤は、pH10以上のアルカリ性で、そのため皮脂の汚れが効率よく落ちます。

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